今を輝く介護従事者インタビュー Vol.2

ーなぜ福祉の仕事を選びましたか?ー

【CLSと介護の共通点。前向き・主体的に生活を送って頂く支援】
元々、親が幼稚園の先生で、家が空手道場。小さい子と接する機会も多く、自然と子ども好きになりました。
福祉を選択するきっかけになったのは、テレビでCLS(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)の特集を観たこと。
CLSとは、医療が必要な子どもやその家族に対し心理社会的な支援を行う専門職です。
驚いたのは、子ども自身が前向きに治療に専念できるようなサポートを行なっていること。
例えば、これから施される医療行為を「痛くないよ、大丈夫だよ」などと、優しく安心させるような言葉だけでうやむやに伝えたりせず、その子の年齢に応じて今の状況やこれから起こり得る症状、手術内容などの説明を行う。
どうしても医療に対して受け身になりがちな子どもたちが、自らが置かれている立場や今後の事態へ主体的に向き合えるような仕組みがあることに感動しました。
ただ、CLSの資格は日本では取得することができず、海外に留学するしかありません。
それは現実的に叶いませんでしたが、医療や福祉、子どもに関することを学びたいと思い現代福祉学部を進路の1つに選択しました。
高齢分野に興味を持つようになったのは、社会福祉実習で高齢者施設に行ってからです。
そこのご利用者さんがあたたかく私を受け入れてくれたことや、自分の想像に反し、若い職員さんが多く働いており楽しそうな職場だと思いました。
なによりも、認知症を持っていても、前向きかつ主体的に生活ができるように支援をするという点で、CLSと介護の仕事は共通しており、目指す方向性が同じだと感じました。
その後、おはなしやさんという団体を立ち上げ、高齢者施設で傾聴ボランティアを始めました。
多くの学生を連れて利用者さんとおしゃべりを交わす活動でしたが、とてもやりがいを感じ、のめり込んでいきました。
これらの経験を経て、株式会社が運営しているグループホームに入社。小規模で利用者さんにも職員にも深く関わることができる環境が魅力的でした。

ーあなたの仕事について教えてくださいー

【やってあげるではなく、一緒にやる。小さな積み重ねが笑顔を作る。】

グループホームで主に認知症の方の日常生活を支える仕事をしています。
自立支援の考え方を大切にしており、自分でできることは自分でしてもらったり、職員と一緒に家事をしてもらったりします。
しかし、そのような方針がありつつも、余裕がない時や時間がない時など、利用者さんの活動まで職員がさっさと片付けてしまうことがあります。
そんな時に私が思い起こすのは、先輩から言われた「職員1人で動いているときは、仕事をしていない」という言葉です。
どこまでが自分でできるのか、どこを手伝って欲しいのかしっかり見極めること。やってあげる、してもらうではなく、一緒にやること。
小さな積み重ねが、安心感や笑顔、前向きな気持ちにつながると感じます。
ただ、職員それぞれに価値観がある中でそのように統一したケアを行っていくことは難しいです。
そうしたケアを達成していく為には、他の職員に対しても自立支援の重要性を成功事例などを使って示し、士気を上げるなどの工夫が欠かせないと思っています。
さらにはそこで練られた支援内容や課題を、しっかりとケアプランに落としていくことに介護職員としての専門性があるのではないかと感じています。
他にも、グループホームの役割でもある地域密着の一環として、外に繋がりを作ることを意識しています。
例えば、地域で開催している盆踊りや習字教室に参加すること。
ホーム内にもお教室はありますが、利用者さんの生活が豊かで寂しくないようにするためにも、あえて外にでて知ってる顔を増やしていくことが大切だと考えています。

ーいま興味を持っていることやテーマー

【人材育成について。大切な職員を守る研修体制を整えたい。】
内部の人材育成に興味を持っています。
新人が抱える業務の不安を減らし、誇りを持って働けるような研修を行ってみたい。
例えば、救急対応など介護士としての専門的な知識が身につくような教育を計画してみたいです。
あとは、リーダー育成についても考えなければいけないと思っています。
現場は人手不足等で管理者が多忙であり、リーダー教育の体制が整えるのが難しい。
充分な引き継ぎや指導がないままキャリアアップし、過重な負担を強いられることもあります。
大切な職員を守るためにも、不安を和らげ個々の自己実現に結びつくような研修を整えていきたいとの思いがあります。

― 今後の目標は? ―

【関わる人 ひとりひとりの”今”を幸せにする】

全体会議で他の職員から「あなたはひとりひとりを幸せにできる人」だと言われたこと。
また、利用者さんから「あなたがいてくれて幸せ」「ここ(GH)に入れて幸せ」と伝えられた経験があります。
評価が目に見えにくい仕事なので、そのような周りからの言葉はとても心に響き、純粋に嬉しく感じます。
これからも職員や利用者さんの幸せが生まれる場面をたくさん作り出していけるよう、頑張っていきたいと思います。

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