慣れ親しんだテクノロジーで支援をするには

身近にあるテクノロジー

国際福祉機器展の特別企画として開催されていた、アルテク講座2018というものに参加してきました。

アルテクとは、身の周りにあるテクノロジーの事です。

具体的にどんなものがあるのか?

パッと思い浮かぶのはスマートフォンですかね。他にも、カメラやICレコーダー、電子書籍、「アレクサ、キッチンペーパー注文して!」でおなじみのスマートスピーカーなど、意識してみると、身の周りにはたくさんのテクノロジーで溢れています。

そんな身の周りにあるテクノロジー、アルテクを重度肢体不自由や重複障害のある人の生活・コミュニケーション支援へ活用していくことで、より正確な自立支援(本人がどうしたいか、意向を尊重する)を可能にするというものでした。

 

例えば、

“発語がなく、表情の変化や身体の動きもほとんどない方がいます。その方には普段音楽を聴いてもらっていますが、楽しんでいるのかどうか、判断に迷う”

 

このような場合の判断材料としては、ほとんど変化のない表情や手や足など全身の動きを観察し、楽しいかどうか判断していくことになります。

しかし、例えば、その動きが目では確認できないほどゆっくりで、とても小さな変化だったら気づくことが出来るのでしょうか?

つまり、楽しいかどうか判断する以前に、その方に変化や反応があるのかどうかすらわからないという状況になります。こうなったら、どれだけ経験のある支援員でも「なんとなく」や「家族がこの曲が好きだと言っていたから」という曖昧な根拠での支援になってしまいます。

 

そして今回のセミナーの中で、上記のような支援場面で活用できるものとして、最も身近であるスマートフォンのアプリを活用したアルテクがご紹介されていました。

 

そのアプリは「OAK Cam」というアプリ。

 

このアプリは『わずかな動きもとらえ、その動きを可視化する(モーションヒストリー)』ものです。このアプリを使い、撮影することで、動きや反応のある部分がサーモグラフィーのように赤く変化していきます。つまり、肉眼では確認できないけれど、このアプリを使うことにより、その人の反応や動きを見ることが出来るのです。

この可視化された反応を元に、音楽を聴く前後で反応が変わる、音楽を聞いているときは目の周りが赤くなり反応しているなど、少しずつ材料を集め、根拠ある支援へと繋げていくということになります。

さすがに、楽しいのかどうかまで可視化は出来ませんが、好きな音楽を聴くときや楽しい時って、自然と体が動き始めたりするものですよね。

 

最新の機器(AI、IoTシステム、ロボットなど)がどんどん開発され実用されていく中で、その機器の性能や機能をどう使うかだけにとらわれすぎず、この業界で築きあげられた考えやテクニックに対して、適切に+αとして活用することが、支援を提供する側・必要とする側、双方がより良い日常を過ごす秘訣なのだと感じました。

 

 

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